今年も鶯が鳴いています。「ホーホケキョ」春の訪れであり、皆様よくご存じの鳴き声で、春告鳥とも呼ばれています。

その鶯ですが、実は私が陰ながら心配していることがありました。

例年通りであれば、二月末ぐらいから鶯は鳴く練習をしているのです。

鳴き声はというと「ホーケ」「ホキョ」「ホーホ」「ホケッ」と様々ありますが、

三月中旬ぐらいになると「ホーホキョヨ」と、まあ上手になってくるわけです。

そして、四月に入ってくると「ホーホケキョ!」と自信の表れと言いますか、何か得意げのようにも聞こえます。

ウグイス色、花札の図柄に描いてある梅の木に鶯、などウグイスは綺麗な緑色で梅の木に留まっているイメージですが、実はあれはウグイスではなくメジロだそうです。

ウグイスの羽毛は灰色で、メジロの羽毛はウグイス色(緑色)。

何かややこしいですね。

ウグイスは虫を食べ、警戒心も強いため庭先にはめったに来ないそうです。

メジロは梅の花の蜜が好きなので、梅の木に留まっているウグイス色の鳥はメジロなんです。

和歌の影響で「梅と鶯」はセットになったみたいですが、

昔の人がメジロをウグイスと勘違いしたみたいです。

さあ、話は戻りますが、私が心配していたこととは、

今年は鶯が鳴く練習をしているのを聞いてないのです。

まあ、そのうち練習しに来るだろうと思っていたのですが、ついに来ず。

そして、今日いきなり「ホーホケキョ!」ときたものですから、

寝耳に水と言いましょうか、鳩が豆鉄砲をくらったようになるといいましょうか、

びっくりするのと同時に安心がありました。

今までどこで練習していたのかわかりませんが、今年も元気に鳴いていました。

ウグイス
メジロ

桜散る

山内の桜もほとんど散ってしましました。

その中で、まだ花のついている桜があります。

まだ七割方残っています。

江戸時代後期の曹洞宗の僧侶、良寛さんでおなじみの良寛和尚の句の中に、

「散る桜、残る桜も、散る桜」

とあります。

散る桜とは今現在の状況であり、残る桜も散る桜は未来の様子です。

生き物は生まれた瞬間に死への道を歩み進めている、

そして最後には必ず死を迎え入れないといない。

この句には、命の終わりを描写しています。

現在、コロナウィルスやウクライナへのロシア軍侵攻によって大勢の大切な命が失われています。

そのニュースを見るたびに心が締め付けられるようです。

我々はできる範囲での支援しかできませんが、多くの命が救われるように祈っています。

そして、人生を一生懸命に生きるということを考えさせられます。

始まりがあれば終わりがあるように、終わりがあれば始まりもあります。

山内では山つつじが咲いています。